女が欲しい、ついでに金も。

余命24年の独身男が、過去の人生を反省し、半生をたくましく生きていく様子を記録したブログである。

映画「CUBE」 どうせ字幕か吹き替えしか見てないでしょ。の話(ネタバレ有り)

前回はあまり有名ではない作品を紹介した。
今回は「CUBE」を紹介する。
こちらも人によっては有名ではないと唱える向きもあるかもしれないが、サイコスリラーというジャンルにおいては間違いなくメジャーだと断言しよう。


まずは簡単に映画紹介。
・立方体(キューブ)に閉じ込められた男女7名の脱出劇
・低予算で製作されている
・いわゆる『知らない人が突然集められた系』の先駆けと云われている

この映画。
若い頃に一度観ている(DVDで)。
続編「CUBE 2」も続けて観ている。
完結作「CUBE ZERO」はまだ観ていない。

ハッキリ言おう。
いまさら語ることが無い。
語ることが出来ない、という表現の方が適切かもしれない。
観れば分かるし。
中途半端な解説で未見の方の楽しみを奪うというのがこの映画に対する一番の冒涜なのかもしれない。
そういう意味では、このブログが開設したての無名で良かったとも言える。


さて。
「じゃあお前何しに来たんだ?」となるわけだが、私はここに映画への向き合い方を書くために来た。

高校を卒業したばかりだった当時の私は、この映画に感動させられた。
「好きな映画は?」と聞かれたら、「ソーとキューブ」と答えていた期間は数年に及ぶ。
そんな中二の心を忘れない若いころの我が、「SAW」の解説サイトを見ておいて、「CUBE」の解説サイトを覗かなかったというのはちょっとした奇跡だ。

"「CUBE」には不自然な点が多々ある。"
ネット検索をかければその手のサイトがいくつか出てくる。
キューブの移動がどうたらとか。
部屋の番号の法則がこうなら、そうはならないはずだとか。
この映画に限った話ではない。
面白いか面白くないかではなく、映画の中の細かい矛盾を指摘してくる人がいる。

それは悪いことではない。
劇場の満足度調査や映画の感想サイトの中身が軒並み「楽しかったです。」と、「クソでした。」だけだったら製作者も作った甲斐がないだろう。
「矛盾点があるけど、それが気にならないくらい面白かった」。
「矛盾点があって、それがどうしても気になってしまい映画に入り込めなかった」。
「みんなが気付いていない矛盾点を見つけたから褒めてください」みたいに、極限を言えば映画の感想自体書かなくたっていいのである。
「矛盾点がある。つまり作り込みが甘い。だから駄作である」という屁理屈があったっていい。
法律とマナーさえ守っていれば表現は自由のはずだ。


私が言いたいことは一つ。
「どうせ君達、字幕か吹き替えしか見てないでしょ?」と。
登場人物が発した英語を、英語のまま受け止めてないでしょ。
その時点で、その映画を正しく理解したとは言えない。
結果、その状態で脚本の矛盾点を指摘しても的外れ感が浮き出てくる。

他国の言語をかじれば分かる。
若しくは、自分の金で他国の言語を学ぶと分かる。
他国の言語の翻訳は、あくまでもそれっぽくしか出来ない。
Animalを動物と訳すのは簡単だし、有能な翻訳家なら細かいニュアンスだってまとめてくれる。
しかしAnimalという単語がどんな背景を持っているかまでは、映画の尺の中で説明するのは難しい。
その言語を理解習得し、自国の近い言葉に置き換えることなくダイレクトに受け止めなければ。
もちろんそれすら成し得てしまう凄い翻訳家も居るのでしょうが、生憎私も言語力(母国語含む)に乏しいため、その優秀な翻訳家とやらを見分けること自体ができないンだけどな!